新しい会社と取引するとき、まず何を見ればいいのか
新しい会社と取引をする際には、事前にいろいろな情報を確認すると思います。
信用調査会社のレポートが使えれば理想ですが、費用や手間の関係で、常に利用できるわけではありません。
そうなると、判断材料はどうしても公開情報に限られます。
会社概要、ホームページ、会社案内などを見て、全体像をつかもうとするケースが多いのではないでしょうか。
その中でも、比較的よく見られる情報の一つが社員数です。
社員数は会社の規模を反映しやすく、ある程度の人数がいることは信用にもつながりやすいため、参考にしている方も多いと思います。

社員数という指標の難しさ
ただし、社員数という言葉は意外と曖昧です。
一般的には、正社員が含まれるのは当然として、
パートやアルバイトを含めている会社もあります。
その場合、「パート・アルバイト含む」と明記されていることもあります。
これらはいずれも雇用契約にもとづく関係であり、
社員数に含めること自体に大きな違和感はありません。
問題になりやすいのは、業務委託として関わっている人まで社員数に含めているケースです。
実態とズレた社員数表記は珍しくない
たとえば、
-
正社員は15人だが、社員数は50人と公表している
-
社員数20人とされているが、実際には正社員は0である
といった会社も、決して珍しくありません。
これらの場合には、差分はおそらく業務委託という形でその会社の仕事に従事しているのでしょう。
法的に見れば、会社概要に記載する社員数の定義は厳密に決められいません。
だから、業務委託を含めた人数を社員数として記載すること自体は問題ありません。
しかし、それが会社の実態を正しく反映しているかという点では、疑問が残ります。
社会保険、とくに厚生年金の負担は決して軽いものではありません。
それをきちんと負担したうえで、雇用を継続し、事業を成り立たせているところに、企業としての体力や信用があるとも言えます。
その部分が見えにくくなる情報の出し方をされると、取引相手として判断する側としては困ってしまいます。
法的に問題がなくても、誤解は生まれる
繰り返しになりますが、
社員数の表記に法的な厳格ルールがあるわけではありません。
業務委託を含めた定義で社員数を記載しても、違法ではありません。
ただし、情報を受け取る側が一般的に想定している「社員数」とは異なる内容であるにもかかわらず、その前提が分からない場合、会社に対する認識を誤ってしまいます。
そうなると、
-
組織の規模
-
安定性
-
継続性
といった点について、誤った判断につながる可能性があります。
自社を理解してもらうために情報を公開しているはずですので、理解を超えて「誤解」を誘うような情報を載せているのは不適切の誹りを免れないでしょう。
そこで役に立つのが厚生年金加入者数
では、こういう時に情報の受け手はどうしたらいいのか?
こうしたときに参考になるのが、厚生年金の加入者数です。
日本年金機構の公開情報を使えば、
会社名や法人番号などから、厚生年金の加入者数を確認することができます。
この情報は月ごとに更新されるため、
公開情報の中では比較的、最新の状態が保たれていると考えてよいでしょう。
たとえば、マイクロソフトの日本法人である、日本マイクロソフト株式会社の被保険者数は3127人(2016年1月6日現在)であることがわかります。

これによって、どのぐらいの企業規模なのかがよくわかります。
なぜ厚生年金加入者数が実態に近いのか
正社員は、原則として厚生年金への加入が必須です。
また、短時間労働者であっても、週20時間以上などの条件を満たせば加入対象になります。
ちなみに、パート、アルバイト、契約社員等呼称は問いません。どのような呼称でも20時間以上の労働等の条件を満たせば加入対象です。
つまり、厚生年金の加入者としてカウントされているのは、
-
継続的な雇用関係があり
-
会社にとって一定程度の戦力となっている人
と考えて差し支えありません。
そのため、厚生年金加入者数は、
一般的な意味で想定される「社員数」にかなり近い数字になります。
使い方はシンプル
実際の使い方は難しいものではありません。
必要な情報を入力して検索するだけで確認できます。
- こちらにアクセスします。
- [事業所検索システム]をクリックします。

- 条件を指定して[検索実行]ボタンを押します。

画面を見てわかる通り、社名以外にも法人番号での検索も可能です。
おわりに
業務委託を含めた社員数表記そのものが、違法というわけではありません。
しかし、それが業務委託を含んだ数字であると分からなければ、会社の実態を誤って理解してしまいます。
もし、
-
ホームページなどに記載された社員数
-
厚生年金加入者数
この二つに大きな差がある場合には、
-
社員数の定義はどうなっているのか
-
なぜそのような表記をしているのか
を一度確認してみるとよいと思います。
公開情報をそのまま受け取るのではなく、
前提を意識して読み取ることで、取引判断の精度は大きく変わります。
厚生年金加入者数を見るというのは、
そのための一つの有効な手段です。
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