金型メンテナンス=成形調整、だけではありません
金型の修理やメンテナンスというと、
-
バリが出る
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寸法が出ない
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ワークに傷がつく
といった「成形不良をなくすための調整」を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろんそれは重要です。
しかし、私たちがプレス金型の修理・メンテナンスに携わる中で、
もう一つ強くおすすめしていることがあります。
それは、
“金型をメンテナンスしやすくするための改造” も、立派な金型メンテナンスである
という考え方です。
特に古い金型では、“扱いにくさ” がメンテナンスを遠ざけ、
結果として不具合の原因になっていることも少なくありません。
意外と多い「吊りにくい金型」
金型は非常に重いものが多く、
天井クレーンやフォークリフトで運搬するのが一般的です。
しかし、
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吊りボルトがない
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アイボルトを入れる穴がない
-
吊りポイントが不明確
といった状態の金型が、意外と多く存在します。

吊りボルトがない金型。奥2つは台木がかませてあるので吊れるが手前のものは直にパレットに置かれているので吊るのが難しい。
その場合、吊りワイヤーをどうにか引っかけて吊ることになりますが、
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玉掛けに時間がかかる
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クレーン作業に不安がある
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作業者が限定される
といった問題が発生します。
これは単なる「作業の手間」の問題ではなく、
安全性や将来の継続使用にも関わる重要な課題です。
吊りやすくする改造も金型メンテナンスの一部です
実際に弊社の事例では、
長期屋外保管されていた金型の修理・メンテナンスの際に、
天井クレーンで安全に吊れるよう、吊りボルトを追加する改造
を行いました。
(上記紹介事例の写真5をご参照ください。)

吊りポイントを明確にすることで、
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作業時間の短縮
-
安全性の向上
-
誰でも扱える状態への改善
といった効果が得られます。
これは単なる金型修理ではなく、
“これから使い続けるための、メンテナンスをしやすくするための金型メンテナンス”
です。
なぜこの発想が出にくいのか?
金型修理のご相談では、多くの場合、
「とにかく成形を直したい」
という視点でお話が始まります。
そのため、
-
吊りやすくしますか?
-
分解しやすく改造しますか?
-
清掃しやすい構造にしますか?
といった提案をすると、
「そこまでは考えていなかった」
という反応をいただくことが少なくありません。
しかし金型は、
“使ってこそ価値がある設備” です。
扱いにくい金型は、
やがて使われなくなり、放置され、
再び大きな修理が必要になる可能性があります。
修理に出すとき、ぜひ一緒に考えてほしいこと
金型を修理・メンテナンスに出す際には、
ぜひ成形のことだけでなく、
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吊りやすくできないか
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メンテナンスしやすい構造にできないか
-
安全性を高められないか
といった視点もあわせてご検討ください。
こうした改善は、
短期的には小さな改造でも、
長期的には大きなコスト削減と安全性向上につながります。
金型メンテナンスとは、
単に不良を直すことではなく、
現場で使い続けられる状態に整えること でもあるのです。
もし「扱いにくい」と感じている金型があれば、
それも立派な修理対象かもしれません。
ぜひ一度ご相談ください。
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