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事例紹介Case Study

絞り金型のダイ脱落を修理|破損したストリッパーボルトを太径化

プレス金型の修理 / 関東地方 / 農機系 / 更新日2026年7月10日

【今回の案件について】

本件の金型は3次元形状を成形するための絞り型で、上型にダイ、下型にパンチがついていました。
上型のダイはストリッパーボルトとスプリングで弾性支持されていました。

しかし、プレス機で使用時、成形したあとスライドが上昇したところ、
ダイがダイホルダーから外れて下型にのっかったままになってしまったという案件です。

 

【金型について】

用途 : 絞り金型

上型にダイ、下型にパンチがあるタイプの金型でした。
今回の案件で修理したプレス金型の上型全体像。ダイとダイホルダーの構成を確認できる。

修理対象の金型の外観

 

【金型の状態】

この金型は左右対称の形状を1つの金型で成形するものでした。
したがって上型には左右1対のダイがついています。

そのうち一方のダイを支えるストリッパーボルトが4本すべておれ、ダイがダイホルダーから脱落していました。

反対側のダイについては固定された状態でしたが、こちらのストリッパーボルトも1本折れていました。

段ボール箱の中に並ぶ5本のストリッパーボルトと、左側に散らばる折れたボルト片4個。ボルト頭部が破断した状態で取り出されている。

ダイ・ダイホルダー間を締結していたストリッパーボルト。破断していることが確認できる。

 

【処置】

金型を分解後、破損・変形部分の確認を行いました。
既に写真を掲載した通り、ストリッパーボルトが合計5本破損していました。

ストリッパーボルトはネジ山に続く部分にくびれがあり、この部分に力が集中すると破損することがあります。
特に、立体的な形状を成形する金型で、横方向の力がかかる場合にはくびれ部分が破損しやすいです。

そのため、くびれ部分を考慮しても十分な太さがあるものをつかうか、スプールと呼ばれるくびれがないタイプのボトルを使う等の選択肢があります。

今回のケースではより径が太いストリッパーボルトを採用しました。

 

【まとめ】

今回の事例では、立体形状の成形時に生じる横方向の力によってストリッパーボルトへ負荷が集中し、複数本が破損したことでダイが脱落したと考えられます。そのため、修理にあたっては従来よりも径の太いストリッパーボルトへ変更し、ボルト自体の強度を高めました。

立体成形を行う金型では、上下方向だけでなく横方向の力も発生するため、部品を支持・固定しているボルトが徐々に損傷することがあります。日常点検や定期点検の際には、ボルトの緩みや変形、亀裂、破損の有無を確認し、異常が見つかった場合には早めに交換することが重要です。

また、万一すべての固定ボルトが破損した場合に備え、通常時には荷重を受けず、部品が脱落しようとしたときだけ受け止める「脱落防止機構」を追加することも可能です。ボルトの強度向上だけでなく、定期点検と脱落防止機構を組み合わせることで、金型の破損や部品の落下、それに伴う設備事故の防止につながります。

 

他社製の金型についても修理・改造に対応しておりますので、
万が一、金型の破損やトラブルが発生した際は、お気軽にご相談ください。

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