この公差って「きついのか?」が分からなかった
公差とそれが示す難易度
今回は「公差」について取り上げたいと思います。
図面の勉強を始め、図面の読み方を学ぶと公差についても知ることになります。
公差という概念自体は難しいことはなく、例えば10.0± 0.2 と書いてあれば、9.8~10.2までは許容されるんだなということは簡単に理解できます。
その一方で教科書を読んでるだけではわからないのが、
「その公差はきついのか?」いうことです。
公差の値がわかってもその加工を実現するのがどれだけ難しいかを読み取れていなければ、図面から得る情報としては不十分と言わざるを得ません。
一般公差について
教科書には一般公差についても記載されています。
一般公差については詳しく説明しませんが、つまるところ図面に公差の記載がないときに採用されるJISで定められた公差です。
この一般公差では、切削加工かプレス加工かによっても違いますが、f,m,c,v級(切削加工の場合)や、A,B,C級(プレス加工の場合)などが定められています。
等級によって許容される公差の範囲が異なり、切削であればf級はもっとも厳しいということになります。
こういった一般公差の定めはあるものの、経験上規格として決まってはいても実際にはあまり当てにならないなんてものはたくさんあるので、
一般公差というものが定められていて、そこで最も厳しいf級がこの範囲だから、そこから考えるとこの公差はきびしいぞ、、、というような判断が果たして可能なのか?という疑問もあり、
一般公差の等級感覚をそのまま持ち込んでいいのかには自信がありませんでした。
昔に設定された規格だと、現代の機械の性能アップについていけず、現代的な機械なら容易な加工がまだ高難度と判断されるということはありえることですからね。
ただ、結論から言うと、
一般公差は、公差の厳しさを判断する基準としてちゃんと機能していると言っていいのではないでしょうか。
プレス加工でいうと、A・B・C級という分類がありますよね。
この感覚はそのまま使って大丈夫に思えます。
A・B・C級の基本的な感覚
プレスの現場感覚としては、だいたい次のイメージです。
- A級:厳しい(精度が求められる)
- B級:普通(標準的なレベル)
- C級:ゆるい(比較的やりやすい)
例えば、
「20±0.1」を絞り加工で出す
となると、これはA級よりさらに厳しい領域に入ってきます。
つまり、
なかなか難しい加工だと考えてOK
「高度なことをやっている」と考えていいかとおもいます。
まとめ
どのぐらいの精度で加工ができるかは個々の会社の取り組み次第です。
たとえば、精密加工を売りに微細な加工を行ってる会社ではA級に該当するプレス加工でも普段から当たり前にやってるという会社もあるでしょう。
一方で、ワークのサイズが2,000 mmあるような大型の加工をしているところでは、A級に該当するような精密な加工はかなり高難度になってくるところです。
そういう意味で各社にとって容易な仕事かどうかは、その会社の得意分野によります。
しかしながら一般論としてその仕事の難易度を判断するのには一般公差というのはなお有効な指標に思えます。

